2021年(令和3年)10月1日より、車検時の法定手数料が400円値上がりました。
この400円ってなに?
『独立行政法人自動車技術総合機構』に収納されます。
その目的は、自動車メーカーが提供する故障診断に必要な情報管理、全国の検査場や整備工場が利用する情報システム運用費用のために『技術情報管理手数料』として徴収されます。
これは2024年(令和6年)10月より開始される『自動車の電子的な検査』(OBD検査・OBD車検)を見据えたものです。
「OBD」とは、直訳すると『On-Board Diagnostics』「車載式故障診断装置」といいます。
「OBD検査(車検)」=「衝突被害軽減ブレーキ等の自動車運転技術に等に用いられる電子制御装置の、目に見えない故障に対応する為の電子的な検査」
近頃は、乗用車だけではなく軽自動車にも「衝突被害軽減ブレーキ」や「レーンキープアシスト」等の自動運転技術が広く搭載されるようになりました。
これらは交通事故の防止に大きな効果が期待されるものの、故障や誤作動などにより大事故につながる恐れがあります。
実は、現在、車検をクリアしていれば、車載の自動運転技術システムが故障している状態で公道を走っても罰則はありません。
検査項目にもないので、正常に作動しているかどうかも問われません。
これではユーザー様にとっても、道行くすべての人々にとっても、安全・安心とは言えません。
なので、自動車に積まれている電子制御システムを、法定スキャンツールを使って、きっちり検査点検していきましょう、ということになりました。
検査はスキャンツールを使って行います。
独立行政法人自動車技術総合機構のシステムサーバにアクセスし、機器が正常かどうかを判定します。
このシステム使用料が、上段でお話しした「値上がりした法定手数料400円」です。
車に積まれている自動運転技術が正常に作動するのかどうか、検査をしていくことは、すべての人の安全・安心につながりますね。
スタート時期は、2024年(令和6年)10月から。
国産車…2024年10月以降
輸入車…2025年10月以降
当面は、「運輸支局に持ち込まれる車検車両」が対象。
ディーラーや整備工場では受けつけていません。
対象車両は、『新型車』
つまり、2021年以降に販売する
・乗用車
・バス
・トラック
です。
対象外の車両は、
・国産車は2021年9月30日以前の発売モデル
・輸入車は2022年9月30日以前の発売モデル
検査の対象装置
・排出ガス等発散防止装置…道路運送車両の保安基準が定める装置
・運転支援技術
アンチロックブレーキシステム(ABS)
横滑り防止装置(ESC、EVSC)
自動ブレーキ(AEB、AEBS)
ブレーキアシストシステム(BAS)
車両接近通報装置
・自動運転技術
UN/ACSFで審議し、UN規則が成立している自動運転技術
カテゴリーA、B1、C
緊急操舵技術(ESF)
今のところは上記の機能が対象とされています。
新車・登録済未使用車・中古車を購入する際には、ちょっと気にかけてみてくださいね!
(画像は、国土交通省より)
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